アスペルガー症候群とは
アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)とは、発達障害の1つです。発達障害とは、生まれつき「成長しづらい能力」を抱えた障害のこと。たとえば自閉症というのは、「相手の感情の変化を瞬時にとらえる能力」、「周りの状況に合わせた行動をとる能力」などが先天的に発達しづらく、「社会性の獲得」に困難を生じます。その他、「注意力を維持する能力」が発達しづらい(ADD)、「自分の行動を制御する能力」が発達しづらい(HD)、両方を併発(ADHD)など、発達障害にも様々な種類があります。
アスペルガー症候群は、自閉症と同じく、「社会性の獲得」や「コミュニケーション」、「想像力(切り替え・応用力)」などに先天的な「育ちにくさ」を抱えています。「知的障害のない自閉症」「一見するとわからない自閉症」と呼ばれることもあります。
脳の使い方、形状が異なる
アスペルガー症候群は心の病気ではありません。育て方などの問題で発症するものでもありません。先天的に脳のなかに「育ちにくい場所」を持っているために、普通の人が普通に獲得できる能力を、なかなか獲得することができない障害(発達障害)です。最近では脳の使い方が違うということ、脳のある部位の形状に特徴があることなどがわかってきています。(⇒アスペルガーは脳の使い方が違う?)