アスペルガーの診断(大人向け/まとめ)
大人のアスペルガーの診断・テストについては、大きく3つのものがあります。※子供の発達障害の診断のまとめはこちら。
- 障害の可能性を判断するためのセルフチェック
- 医師による発達障害(アスペルガー症候群等)の診断
- 脳画像の専門医による素因の評価
1.障害の可能性を判断するためのセルフチェック
最も手軽なものに、「自閉症スペクトラム指数(Autism-Spectrum Quotient:AQ)」などの自己回答方式のチェックツールがあります。
【参考】>>自閉症スペクトラム指数の自己診断
ただし、これはあくまで正常な知能を持つ成人が、自分でどれくらい自閉症傾向があるかを測定するためのもので、客観的な医師の診断とは異なります。大人で発達障害の素因を抱えた方は、ほぼ病識がある(自分で何となくそうなのではないかと気づいている)ので、自己診断をやってみたとしても、「ああやっぱり傾向があるんだな」と確認する程度かもしれません。自分自身と他者に対して、客観的に「障害があるかないか」をはっきりさせたい場合は、下の2つの方法があります。
2.医療機関での発達障害の診断
以前は大人のアスペルガーを診断してくれるところは少なかったですが、最近では徐々に診断に応じてくれるところも増えてきました。ただし、ある病院でアスペルガーと診断された人が、他の病院で診てもらうとアスペルガーではないと診断されるなどの問題も起きているようで、子供の診断に比べるとまだまだ支援が遅れている点は否めないかもしれません。
【参考】>>全国の発達障害者支援センター一覧(医療機関の紹介等を行う)
3.脳画像の専門医による素因の評価
近年の脳科学の発達により、アスペルガー症候群と脳の関係がどんどん明らかになってきています。
【参考】>>アスペルガー症候群は脳の使い方が違う?
こうした脳科学の成果から、脳を直接MRI画像で診て、発達障害の素因の有無を評価できるようになってきました。<脳に対する直接的で客観的な診断である>という点が特徴で、「医療機関で診断を受けたが納得がいかなかった」という方がより明快な答えを求めて利用するケースが増えています。
【参考】>>脳画像の専門医によるMRI画像診断