高機能自閉症・アスペルガー症候群「その子らしさ」を生かす子育て

横浜発達クリニックの吉田友子先生の著書(2003年)。高機能自閉症・アスペルガー症候群の子を持つ親のため、またそうした子供を療育する立場にある大人のために書かれた本です。

★本紙から抜粋

「子どもの発達について心配を感じたとき、
 保護者はそれが本当に心配すべきことなのかどうかをまず迷います。」

「あなたとあなたの子どもの努力が実を結ぶような
 医学的情報を提供したい。それが本書の目的です。」

「私たちはレッテルを貼るために評価するのではありません。
 成果が上がりにくいことの原因が、子どもの努力不足にあるのではなく
 能力的な不得手にあると気づく。努力が成果に結びつきやすい方法を考える。
 ほかの子どもがしていない苦労や努力をしているという事実をいっしょに味わい、
 手に入れた成果をいっしょに喜ぶ。
 それが子どもを丸ごと受け止めるということです。
 それにはまず能力障害が能力障害と正確に認識されることが大前提です。」

「不安だからと目をそらすよりも、心配だからこそしっかりと見つめる。
 きっとそこに解決の糸口があります。」

臨床医として多くの親、子供に向き合ってきた方だからこそ書ける、実践的でかつアスペルガーの本質をとらえた本だと思います。

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2012/06/20 | コメントは受け付けていません。 |

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あなたがあなたであるために

横浜発達クリニックの吉田友子先生の著書(2005年)。小学校高学年から思春期くらいのASの子供に向けて書かれた本ですが、成人のASの方が読んでも「自分のことをわかってくれている人がいる」と感じられ励まされると思います。

★本紙から抜粋

「それはあなたたちが『正しい』やり方を知らないからではありません。
 あなたたちは『多数派』のやり方を知らないだけなのです」

「あなたはすでに十分な努力をしています。
 多数派の子供たちが味わっていない辛い経験に耐えてきました。
 今うまくいっていないことがあるとしても
 それはあなたの努力が足りないのではありません」

「いつも多数派の理屈に合わせる努力をしてくれて、本当にありがとう」

アスペルガー症候群の発見者ローナ・ウィングに監修を依頼した先生の想いが感じられる、暖かく力強い一冊です。

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2012/04/10 | コメントは受け付けていません。 |

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