自閉症とは

 自閉症(Autism)は、発達障害の一種。発達障害とは、「どうしても育ちにくい能力」を持った障害のことで、自閉症の場合は「社会性の獲得」や「他者とのコミュニケーション」に困難が生じる。自閉症という和訳が「自ら心を閉ざした」という印象を与えますが、精神疾患ではなく、生まれながらの障害(先天的な脳機能障害)です。

 発症のメカニズムは明らかになっていませんが、脳のなかの海馬に形状的な特徴がある(海馬回旋遅滞症)ことが指摘されています。また、自閉症児は有害化学物質を解毒する酵素(グルタチオン)が弱い(不活性)ことも統計的に明らかにされつつあります。これらを掛け合わせてみると、「遺伝的に有害化学物質に敏感な胎児(遺伝要因)」が「胎内で有害化学物質に曝される(環境要因)」ことで、「神経系統の発達に悪影響が出る(結果)」。そして、生まれながらに海馬が未成熟なために、自閉症を呈する。・・という仮説も立てられるのかもしれません。

 以前はカナータイプと呼ばれる言語障害を併せ持った典型的な自閉症状をさして自閉症と定義されていましたが、その後の研究により自閉症には様々なタイプがあり、グラデーション状に症状が分布することがわかってきたため、近年では「自閉症スペクトラム」(連続体の意)として、高機能自閉症やアスペルガー症候群も包含した形で統合されつつあります。



 >>>Q&Aリストに戻るトップページに戻る





アスペルガー症候群と脳

アスペルガー症候群 Q&A

管理人ブログ(アスペルガーの探求)


アスペルガー症候群と脳 【for-AS.com】