アスペルガー症候群と遺伝

 アスペルガー症候群と遺伝の相関関係については、まだ証明されていません。けれども、発達障害を持つ人の子供に発達障害が出るケースは多く、何らかの遺伝的要因が関与していると考えられています。



遺伝要因説と環境要因説

 遺伝要因とは別に、母親が妊娠していたときに化学物質、重金属にさらされたことで発達障害が起きる、という環境要因を指摘する学者もいます。動物実験では、PCBやビスフェノールAにより、発達障害の症状を示すことが報告されているそうです。どちらが原因であるとも十分な証明はなされていませんが、「どちらも」が原因であるとする意見もあります。もともと遺伝的に原因物質の影響を受けやすい人がいて、その人が原因物質にさらされることで発達障害を呈する、という考え方で、個人的には一番納得感があります。



アスペルガーと脳

 アスペルガー(自閉症スペクトラム障害)の方は、定型発達の方とは脳の使う部位が違う、ということは明らかになってきています(参考:アスペルガーは脳の使い方が違う?)。そしてなぜ使う部位が違うのかということも、明らかになってきています(参考:海馬回旋遅滞症について)。こうした事実をもとに上記仮説について考えてみると、「遺伝的に原因物質に敏感な体質の人がいて、その人が胎児期に原因物質に曝されたことにより、神経系統の発達に遅れが生じた」ということになるのでしょう。発達障害とアレルギーの相関を指摘する人もいますが、いずれすべてが1つにつながってくるのかもしれません。



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